グランプリ
DOT ANIMATION CARD
内藤 繁樹
パンチングの中の紙をスライドさせると整列した無数の穴からいくつもの文字(絵)が現れます。今までにも目にしたことのある技法でありつつも、グラフィックの完成度に研究心が垣間見れて、高評価を得ました。メッセージ性があり多くの人の心を動かす作品です。
ペーパーカードを開いた形も閉じた形も無駄がなく、美しく、よく考えられてると思いました。折りたたむと封筒も必要なく、シールも不要なぐらい設計が完成しています。広げるとかなり大きい鳥の形状になり、もらった人の広げた時の喜びを想像できます。
しっかりとした厚みと質感のあるカードはなにげない言葉も特別にしてくれる気がします。全体の色合いや形状もよく考えられていて、見ていても楽しい。送る側も気持ちが盛り上がりそうです。
雲をモチーフにしたカードは他にもたくさん提案されてましたが、この作品は雲の造形がとくに素敵でした。伝えるメッセージも透かして見えるなんて微かな言葉でも多くの気持ちが伝えれそうです。「雲のもと」というタイトルも詩的。
手紙を書くことやカードを送る慣習が今の時代、どれくらい損なわれてしまっているのかはわかりませんが僕自身は紙のメッセージをもらうとかなり嬉しい。アナログなコミュニケーションツールを残していきたいという想いで今年もかみの工作所ではカードコンペを実施しました。
応募件数は前回約160点、今回はその数を超える350点以上!と想定を越えた「おくるをつくる」作品が届きました。ご応募頂いた皆様ありがとうございました。
建築・デザイン業界の第一線で活躍する審査員のみなさんの存在も作品のつくり手には大きなモチベーションに繋がったと思います。
そして審査当日には10人の審査員によりあらゆる角度で真剣な考察が交わされ、フェアに選出されました。
これからグランプリ・優秀賞の受賞作品は福永紙工で製品化に向けての製造トライアルがはじまります。まさにおくるをつくり、最終的に手にとってくれた人の笑顔や驚きのリアクションがいまから目に浮かぶようです。
福永紙工株式会社 代表取締役 山田 明良
「ペーパーカード」デザインコンペ 2017 の模様を 「JDN(ジェイディエヌ)/ジャパンデザインネット」さんに取材頂いています。
https://www.japandesign.ne.jp/report/papercard-designcompe-2017-1/
福永紙工株式会社 「ペーパーカード」デザインコンペ2017係
担当:山田祥子 髙橋里枝
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