バックナンバー

RSS

第4弾のインタビューはトラフ建築設計事務所 鈴野浩一さん!
「空気の器」をはじめ「tapehook」、昨年発売の紙でできたインテリアグッズ「A4 SHELF」「A3 SHELF」など多くのかみの工作所製品をデザインされています。建築家からみる紙という素材について、また、前回も審査員をつとめて頂いた鈴野さんならではのお話しが伺えました!

カードを送る習慣はありますか
年賀状なんかは忙しいとつい忘れてしまいがちだけど、そういう習慣はいいなと思う。
年賀状をもらってその人を思い出すこともあるし、年賀状に関わらず手紙もらうのは、やっぱり嬉しいですよね。

紙のカードが持つ魅力、可能性について
空気の器が多くの人に買ってもらえている背景に、「伝えたくなるデザイン」ということがあるのかな、と思います。空気の器を見たときの驚きや感動を人に伝えたくなるから、人にあげたり見せたりするのかなと思う。
紙のカードをデザインすることは、それを通じて「伝えたくなる」こととか、「送る形」をつくることになる。紙に付加価値を与えるということになりますよね。まさにド直球のいいテーマだと思いますし、需要もあるものだと感じます。
pcc2017_suzuno_itv02.jpg
応募作品のどのようなところに注目しますか
僕らもデザインしてみて感じるのは紙という素材は一番といっていいほど難しい。
素材そのものにみんなが毎日触れているというのもあり、身近すぎて価値を見出しにくいですよね。
その中で取っておきたくなる、お金を出してでも思わず手に取りたくなる、そんな価値ある物に変えるというのは魔法をかけるように難しい。だからこそ、デザインする側はそこにやりがいを見出して素材やテクニックに頼らず、クリエイティブの力のみで勝負することになる。簡単に作れないようなデザインをすることで付加価値を付ける必要がありますね。

前回のコンペ作品や審査会で印象的だったことはありますか
完成度よりは、アイディアやクリエイティブそのものが大切だと感じました。
かみの工作所だとみんなでパッケージや製品設計を手伝ってくれるから、商品化になった時に、その製品が伝えたいことはかみの工作所がバックアップしてくれるからクリエイティブが根っこの部分で一番大切。
シンプルなプレゼンでもアイディアが良ければ必ず伝わるはず。
完成度ではなく、アイディアそのものを評価するので沢山の人にぜひチャレンジしてほしいと思います。
pcc2017_suzuno_itv01.jpg

(聴き手:ペーパーカードデザインコンペ2017事務局)